遺族の遺言 その14
本間 尚代
8月15日の靖國神社境内
毎年「英霊にこたえる会」と「日本会議」共催の『戦没者追悼中央国民集会』が開かれています。私は「英霊にこたえる会」の会員として、奉仕をしていた時から言い続けてきたことがあるのです。それは、「戦没者追悼」をうたいながら、有名人や国会議員が、国会内で討論すべきと思われるようなことをなぜ靖國神社境内で演説を行わなければならないのか疑問に思ってきたことです。勿論、過去には「百人斬り」のことなど相応しい内容もありましたが、8月15日は、子供たちの参拝も多いので、「英霊にこたえる会」主催なら、次世代に伝えるために、靖國神社のこと、祀られている英霊のこと、子供の英霊、御祭神のことなど、毎年神職に話をしていただき、あるいは、生還者に語り部になっていただいて学校で教えないことを聞かせたり、自由に質問をさせたら良いと思うのです。せめて生き証人のいる内に、大東亜戦争の正しい歴史を教える場にしたら、祀られている英霊の皆様もきっと喜んで、日本国の現在と将来を護って下さると思ってきたのです。
国立追悼施設反対の署名運動には、元近衛兵、ビルマ、ニューギニアの生還者の方など常に奉仕の方たち数名がいらっしゃいました。その中のお一人とは親しくさせていただいており、このままだと靖國神社も英霊も忘れられていくと危惧し、署名をとりながら、子供や若い人に積極的に話しかけ、靖國神社にお参りしたのだから一つでも覚えて貰えたらと、孫に話すように言って聞かせ、日本人としての誇りや、なぜ英霊に感謝を捧げるのかを教えている方がいたのです。その方は赤堀光雄氏で、二・二六事件の時、初年兵の彼は、残り組の1人で近衛師団司令部で待期していたと言われました。真白いサンタのような髭をたくわえた優しいおじいさんで、子供たちに人気があり、一度話を聞くと「おじいちゃん、また来たよ」と赤堀氏の座っている机の前に楽しみに寄ってくる中学生は多くいたのです。
中国の覇権主義に対抗するために憲法改正などを求める声明を採択した「英霊にこたえる会」の寺島泰三会長は、憲法改正について、緊急時に限って政府の権限強化を可能とする緊急事態条項創設や自衛隊明記の必要性を主張し、「国会で営利、党略に甘んずることなく、速やかに憲法改正の原案を審議していただきたい」と訴えたことを報告されました。戦後76年経っても戦勝国アメリカに押し付けられた憲法をそのまま使用し、「平和憲法」と思っている野党や憲法九条守ろう会などが主張するように、本当に「平和憲法」と唱えていれば、いつまでも平和なのか疑問です。自分の国も自分の家も自分で護るのは原則です。平素何かと自衛隊の活動の足をひっぱりながら、災害が発生すると、自衛隊は頼りにされます。自衛隊の任務は「国を護り、国民を守る」ことにあって、命を掛けているのです。その自衛隊のためにも憲法改正は急務です。
しかし靖國神社境内は、憲法改正を訴える所ではないと思います。毎日尖閣諸島近海に中国公船が進出してくるばかりか、漁船をよそおいながら機関銃のようなものを搭載している一隻を確認(9月1日・産経新聞)とあり、時には領海侵犯をして挑発しています。一方では北海道の土地はどんどん中国人に買い占められ、京都出身の仲間の話では、京都のマンションも中国人に買い占められていると聞くと、既に戦争は始まっていると思わなくてはならないでしょう。又、中国の崩壊が近いから習近平の一族はすでにカナダ在住とか報じられ、要人が家族を外国に移住させたりするばかりか、各国に於けるマンションの買い占めは、自国民は、ほって置いても自分たちだけが逃げられる場所を確保しておきたいと考えているとしか思えません。
寺島氏の言うように、「日本国の正常化は急務」です。武漢コロナウィルスの正体もつかめない上、戦後最大の危機を前にして、靖國神社には尊い命を国に捧げられた「英霊が祀られていることを日本人なら再認識してほしい」と私も願います。そして「昭和50年を最後に途絶えている天皇陛下の靖國神社御親拝実現に向けて云々」と書かれておりますが、なぜ平成の御代に声を上げることなく、「英霊にこたえる会」では、今なのでしょうか。山口建史宮司が、令和元年8月14日付の神社新報に、「今後天皇陛下の御親拝の請願は致しません」と宣言されたのを、「英霊にこたえる会」会長で、靖國神社総代のお一人でもいらっしゃる寺島泰三氏は御存じないとしたら随分無責任です。
人にすすめられなければ靖國神社の神前で、手も合わせられない人や中国、韓国に阿る首相に参拝されても、英霊の御加護はいただけません。私たち国民は、政治に対する不信感の方が強く、政府の国を護る、国民を守るという気概が国民に伝わって来ないのです。総裁選も近いようです。靖國神社、英霊のことに対して中国と韓国に内政干渉だとはっきりとものを言える方に首相になっていただきたいと英霊も遺族の私たちも心より願っているのです。
なお、伊藤博文初代首相以来、歴代首相57人中14人が靖國神社参拝していますが、首相として最初に参拝したのは、戦後初の首相である東久邇宮稔彦王です。陛下の御親拝は靖國神社の御祭神を歴代天皇が御決定されてきたから行われるのです。このことは、百年後、千年後の陛下にとっても、最重要のことで、神事を超えた神事と言えます。大正天皇が明治や幕末の御祭神を決裁されましたように、今も歴代陛下は御親拝の責をになっておられます。この問題の解決策は、『英霊の行方、国の行末』の「御親拝が今後も行われないとすれば、どうするか」を参看願います。
(令和3年8月27日記)
izokunoyuigon
honma takayo
vol.14
